実用英語技能検定

 毎年多くの人が受験する、実用英語技能検定、略して英検を私は高校生活の中で3回受験した。一年第2回、二年第1回と第3回だ。今回は、その中で印象深い回の思い出を語っていく。

 高校入学時は3級を持っていた。準2級は中三の時に適当に受けたら落ちてしまったので一年第2回はリベンジ戦であった。会場は近隣の大学。会場に入ると見覚えのある顔がいくつかあったが、席に座ってみるとまさかの後ろはクラスメートでその後ろは1コ上の上級生であった。私が驚いたのは先輩が受けていることではなく、同じ学校が縦三列にそろったことであった。当日、本来だったら柔道大会に出場していたはずだった私は、試験中はずっと大会のことを考えていた。そのとき決心したのは、来年はこの時期に英検を受験するのはやめよう、であった。結局、翌年のその時期は英検を受けず柔道大会に出場した。リーディングもあと少しで終わろうとしていたとき、私は違和感を覚えた。教室が揺れていた、そう地震が起きたのであった。時間としてはごくわずかであったが、試験監督たちが長いこと話し合い、「先ほどの地震の影響を鑑み、試験時間を15分延長します。」と言ったときは内心嫌だった。腹が減ってたまらなかった私は、試験時間の延長で昼食を摂る時間が伸びてしまったことを恨んだ。

 一次試験を突破し、学校で二次試験の練習をすることとなった。同じ試験会場にいたクラスメートと放送室で練習をしたのだが、スクリプトに初めて見る単語があった。comfortableってなんだ。幸い私は後に練習だったため先にやっているクラスメートの発音を真似しようと耳を澄ました。彼は、「コンフォータブル」といったから、私は「コンフォータブル」と読むのかと思い、自分の番で同じように「コンフォータブル」と読んだ。練習終了後、担当の先生が開口一番、「まず君たち、この単語(comfortable)は、コンフォータブルと読みません。カンファタブルです。」とため息交じりに言った。それからというもの授業でこの単語が出てきたら、2人して当時の先生のセリフを思い出し真似をしている。

 読めない単語があってもそれっぽく読もう。