ライヴエイド

 最近、Queenフレディ・マーキュリー氏(1946~1991)に焦点を当てQueenの結成からライヴエイド出演までを描いた作品である「ボヘミアン・ラプソディ」という映画(2018年公開)がアマゾンプライムに配信されていたので観た。公開当時にも父と観にいった。映画の細部を語ることは避けるが、ラストのシーンであるライヴエイドは、実際の映像と見比べてもかなり再現度が高い。登場人物の身振り手振りが細やかに再現されており、実際に見比べても遜色ない。

 ライヴエイドとは、「1億人の飢餓を救う」というスローガンの下、「アフリカ難民救済」を目的として、1985年7月13日に行われた、20世紀最大のチャリティーコンサート(ウィキペディアより抜粋)である。アメリカとイギリスのメイン会場で開催され、日本やその他地域でも多数のアーティストが出演した。世界各国に中継され、日本でもフジテレビが放送権を取得し放送したらしい。

 映画を観終わった後、ファミレスで昼食を摂ったのだが、父が突然「俺もテレビで見たような気がするんだよなぁ」と言った。当時の年齢に換算すると、偶然にも当時の私とほぼ同年齢であった。若いころテレビで観たコンサートを再現した映画を、何十年後に当時の自分と同じ年頃の息子と観に行くとは当時は想像もつかなかっただろう。フレディ・マーキュリー氏についても、私が観に行った11月24日は丁度彼の命日であった。

 ボヘミアン・ラプソディという映画は、私にとって偶然と偶然が重なりあった映画であったといえよう。

大学入学共通テスト、中間層としての意地

 先週は第一回大学入学共通テストが行われた。いざ終わってみると、思考調査を基にした予備校の予想問題とは様式が変わっていたところがありTwitter上ではなかなかの波乱が巻き起こっていた。ソースは忘れたが全国53万人の受験者で失格になったのは4人、なかにはニュースにもなっていた通り逮捕者も出た。今年は新型コロナの影響もあり試験場内ではマスクを正しく着用し休憩時間も私語を控えるようにとのお達しがでていた。今回はそんな中行われた共通テストの私の思い出を語っていく。

 週末に試験を控えたある日の理科の授業、共通テスト前最後の授業だからと私は担当の先生に大学受験の思い出を語ってほしいとお願いした。しかし私はとんだ失態を犯した。私は、その先生がセンター試験の前身、共通一次テストの世代かと思って話をしたのだが、実はその先生はセンター試験世代で、私は年齢を誤認していたのである。幸いその先生はこれと言って気にせず、共通一次センター試験を経て共通テストにいたる経過を説明してくれた。以前ウィキペディアでも調べたのだが、詳しくは知らなかったので改めて知ることとなった。

 実は私の父は共通一次最後の世代であり、父方の叔父はセンター試験最初の世代である。父からは当時のことを教えてもらったことはあるが叔父からはない。いつか機会があったら聞いてみたいと思う。

 共通テストに話を戻そう。私は文系で社会2科目、理科基礎2教科の受験だったため受験2日とも朝が早かった。1日目社会では世界史Bを第一解答科目とし現代社会を第二解答科目とした。年末までのマーク演習では現代社会のほうが世界史より点数がよかったのだが、世界史の点数が上昇気流に乗っていたこと、年明けの模擬試験では世界の点数が現代社会を上回ったことを踏まえ世界史を第1解答科目にした。結果的に世界史は7割を獲ることができたのでよかった。担任が世界史の担当だったのでしくじるわけにはいかなかった。現代社会の点数が芳しくなかったためやはり世界史を第1にしておいてよかったと回顧する。国語は得意とは言えなかったためやはり点数はよろしいとは言えない。1日目最終教科は英語である。まずはリーディング80分。内容としては難しくなかったが、文章量は確かに増えたという印象を受けた。自己採点をしたら8割あったのでよしとしよう。問題はリスニングだ。リスニングは得意とは言えないので非常に不安があった。やってみるとやはり後半の内容は難しくそこでかなり失点をしたのが反省であった。2日目は理科基礎から始まった。化学基礎と生物基礎を受験した。化学基礎は計算が個人的には複雑の極みでいつも悩まされる。それ以外の知識問題のほうがまだ楽である。生物基礎はもともと苦としている部分はあまりなく強いて言うなら一部計算問題に苦戦させられていた程度で少し復習すればほぼ完成状態であった。あの試験の私の一番の不安要素は数学であった。極度の数弱なため勘でマークした部分もあったが、採点してみると思いのほか点数があり、演習よりも1割増しになっていて嬉しかった。結果的には中間層としての意地を見せることができたと講評する。

 問題文は次の春に販売される共通テスト赤本で読むことができるはずなので、来年受験する人、受験はしないが問題を読んでみたい人はぜひ購入してやってもらうといい。今回のテストの平均点は、のちのち最終集計が大学入試センターのホームページに掲示されるので、来年の受験生諸君はとりあえずやってみて、自分がどれくらい獲れたか、どこができなかったのか知るのもいいかもしれない。

クギを刺すだけ

 玄関ドアのカギ、これを聞けばほぼ全員が同じものを想像するだろう。そう、溝が彫られた小さな金属製のモノである。しかし、私のなかではそれ以外にもカギと呼べるものがある。

 今は無き母の実家は、私の祖父が生まれたころに建てられたらしく、5年ほど前に祖父が次女の家に引っ越したことを期に解体された。今は完全な更地であり、唯一面影として残されているのは玄関前に埋め込まれた石ぐらいであろう。引っ越した当時の祖父の年齢は80歳であったから、その家は築80年ということである。トイレが水洗式ではなくが汲み取り式いわばボットン便所だったから時代をかなり感じた。そんな家には、今では考えられないものがあった。玄関である。

 引き戸の玄関なのは今でも見かけるからよしとしよう。しかし問題は施錠開錠の仕方である。まず錠がついておらず、両扉枠組みの重なるところに細い穴が一つ開いているだけであった。ではカギは?と思われるだろうが、ただクギを刺すだけであった。五寸クギを扉を閉めた状態で穴に差し込むだけで、それが施錠された状態となる。もちろん外から刺しているから誰でも抜いて開錠することができる。持ち去ろうと思えば誰でも持ち去れる。防犯という言葉がないのかと今でも不思議に思う。

 防犯意識が低いのではなく、空き巣などする人はいないという人々の信頼関係のようなものの化身があの施錠方法であったのか。謎は深まるばかりである。

苦情

 勉強をするときは、人に教えながらやるまたは人に教えるつもりでやると理解力が上がるだとかなんとかを耳にしたことがある。そんなこんなで私は定期考査、具体的には世界史の前日はインスタのストーリーを駆使して4択の問題を出している。幸い世界史の考査はほぼワークからしか作られていないのでそれを全部暗記してしまえば余裕で7割は獲れる。しかし先生のほうも丸暗記では勉強でないと対策に講じており、大問1の、一問2点で計十問出題の四択、一番最後の大問の5点満点の論述問題を必ず出題する。四択問題はかなり頭を使う。たとえ選択肢の記述が正解でも設問に記載された時期に即していなければ不正解であったりするためそことの見極めが大事だ。しかも、一問2点だから一問間違えるだけで2点失うわけだからかなりの痛手だ(ワークからの出題は一問1点)。論述問題もなかなかの難関で、ある歴史事例に関し、指定された語句(3つほど)を使用し簡単に述べなければならない。設問の事例に関しては授業で隣人で話し合いなどをしているためさほど難しくはない。しかしそれでは満点の5点は獲れない。実は、”隠れワード”なるものが存在する。これが非常に厄介で、なぜそうなったかだけでなくそれが何が原因であるかも明確にしなければならない。逆もまた然りである。では、題名の苦情とは何か、世界史の問題形式に対する苦情か?いやそうでない。これは私に向けられた苦情である。

 前段落冒頭で述べたように、私は勉強のため世界史考査前日にはインスタのストーリーを駆使して4択の問題を出している。これが非常に難解で、ワークに即した問題をだしているつもりなのだが、時折教科書にも記載がない事例に関する問題も出してしまう。最近だと、「第一次世界大戦後成立したヴァイマル共和国内で、右派や保守派がドイツの敗戦はユダヤ人の妨害工作が原因とする陰謀を唱えた論は」と当時の風刺画付きで出し、選択肢①一国社会主義論 ②集合論 ③ドップラー効果 ④背後の一突き論 

これらの中から選ばせるのだが教科書に記載はない。正直調べなきゃかなりわからない。消去法で解けないこともないし、風刺画から読み取れるものもある。ちなみにこの問題の正解は④である。やはり正解率は低い。間違えるものも無理はない。そういうのを何問も出し翌日登校すると、解答し誤答であったクラスメートから「問題難しすぎて間違えたんやが」と苦情を出される。内心、マニアックだから間違えるのは無理はないと思っている。

 定期考査はもう終わってしまったのでいつものように出すことはなくなってしまったが、また気が向いたときに出したいなぁとは思っている。今度もガチガチにマニアックにしてやる!

趣味と呼べるもの

 私は多趣味であると我ながら思う。先日街中を自転車に乗っていてふと思った。代表的なものをいくつか出すとすると、映画鑑賞、スポーツ観戦(柔道、プロ野球、相撲、競泳が主)、ネットサーフィンがあるだろう。しかしこれらは趣味というより自分がただ興味関心があるだけでは、ともいえる。

 では趣味とはなにか。私なりの解釈では、「自身を熱中させるもの」といったところだろうか。だとすると趣味とは認めていないが、趣味とも捉えることができるものが多々ある。あえて挙げないが。

 では、上記のものが如何にして趣味となるに至ったのか語ろう。多くは高校からである。

 順番が前後するがまずスポーツ観戦、柔道は中学時代に柔道部に所属し高校でも柔道部がなかったため所謂スポーツクラブに所属し2年生まで試合に出ていた(大会は毎年10月開催のため、3年生になったらその時期には受験にシフトしたいから連盟登録を辞め現在は実質的な引退状態である)。その時から国内外問わず試合の放送は見ていた。今でも新聞やニュースサイトの柔道記事は読むことがある。試合配信はこのご時世なので大会自体あまりやっていないが、ある時は録画するかリアルタイムで観るようにしている。柔道がきっかけで格闘技に興味をもち相撲やレスリング、ボクシングなんかを観るようになった。

 プロ野球に関しては、中学時代の同級生に何人かシニアで全国大会に出場し、県外の強豪校に進学した者がいた。もしかしたら彼しかり将来プロにいくものが現れるのではないか、だとすればプロ野球を見ておくと楽しいかもしれないな、と思い見始めたのがはじまりだ。今では贔屓の優勝を待ちわびている。

 競泳は高校時代に所属していたのが由来だ。高校時代は水泳のほかに写真部にも入っていた(実は水泳部は2年生からの途中入部で、はじめから入部していたのは写真部であり、2年次には部長も務めた)。カメラは親類からお下がりであるが、今でも外に出たときは撮るようにしている。大会のテレビ放送はやっていたら見る程度で、ニュース記事を読んだりはなぜかしない。自分でもわからない。

 これに関連して、映画鑑賞がある。水泳部の先輩に映画を勧められ、時には借りて観た。おすすめの映画は全部面白かった。それ以来、興味がある映画は映画館に行って鑑賞したりアマゾンプライムを利用したりで、水泳部に入部してから去年の夏までにはかなり観たと思う。先日、共通テストが終わり志望校の試験科目の関係上これで教科の受験勉強というものがひと段落した。二次試験もあるが、これからはたまにの頻度でアマゾンプライムを使って開拓していきたいと思う。

 これから生きていくにあたって多くの出会いがあり、ひょんなことから新しい趣味が生まれることであろう。今後に期待だ。